日独がハノーバー宣言に調印-第4次産業革命に関する協力の枠組みを構築

Submitted by Shin Kai on

 

経済産業省は2017年3月20日、世耕弘成経済産業大臣がCeBIT展開幕前日の3月19日に、ドイツのハノーバー(Hannover)でブリギッテ・ツィプリース(Brigitte Zypries)独連邦経済・エネルギ大臣と会談し、第4次産業革命に関する日独協力の枠組みを定めた「ハノーバー宣言」に署名したと発表した。昨年、日独経産省の次官級で締結された「IoT・インダストリー4.0 協力に関する共同声明」を、閣僚級へと格上げするもので、新たな協力内容として、9項目を明記している。主な協力事項としては、

● IoT・インダストリー4.0 に関するサイバーセキュリティ: サイバーセキュリティ関連の国際標準化に向けた議論を加速する。

● 国際標準化: IoT・インダストリー4.0 に関する横断的モデルを2017年1月に日本から国際電気標準会議(IEC)に提案。ISO、IEC等国際標準化機関において、日独でこの分野の標準作りの議論を先導する。

● 規制改革: 2016年のG7情報通信大臣会合で合意されたデータ流通原則の推進、OECD を活用したデータ流通原則の効果測定に関する協力、など。

このほか、研究開発では、産業技術総合研究所とドイツ人工知能研究所(DFKI)の人工知能分野におけるMOU の締結と、日独企業間の共同研究開発を両国政府が資金面で支援する体制を構築することを盛り込み、日本側は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が支援窓口となる。

また、自動車産業に関連して特に「電動モビリティ・自動運転・コネクテッドカー等に関する覚書」を締結し、両国のベストプラクティスに関する情報交換を開始する一方、企業や研究機関間の連携を促進し、支援することを目指す。