重電機器の国内生産額2017年度見通しは6.4%増の高伸-JEMA 統計

Submitted by Shin Kai on

 

日本電機工業会(JEMA)はこのほど、2017年度の重電機器の国内生産額が3兆7,845億円で、前年度比では6.4%増と高伸する見通しを明らかにした。

2017年度の主要な装置別見通しでは、発電用原動機が6,128億円で同比26.6%増と予想する。蒸気タービン、ガスタービンは国内電力向けを中心に前年度に引続き増加する見通し。またボイラも、国内電力向けを中心に生産が高水準となり、大幅増が見込まれる。

回転電気機械は9,572億円、同比3.1%増を見込む。交流発電機は海外向けを中心に減少する見通しだが、交流電動機やサーボモータは世界経済の緩やかな回復とともに増加となる見通しである。

静止電気機械器具は、7,657億円で同比2.5%の増加を見通す。変圧器は前年度に引続き国内電力向けを中心に増加となり、電力変換装置は国内電力や鉄道向けの大型案件が好調要因となって増加する見通しである。

開閉制御装置は、1兆4,489億円で同比3.7%の増加を見通す。閉鎖型配電装置は減少するものの、2014年度以降の高水準を維持する。また監視制御装置は電力向けや製造業向けの需要の伸びにより増加し、低圧開閉器・制御機器は、産業向けのプログラマブルコントローラが好調を維持して増加する見込みである。

また、受注形態別の重電機器の生産見通しでは、2016年度は受注生産品の国内電力向けを中心としながらアジア向け輸出回復の動きにより増加する見込みであり、この傾向を引き継いで2017年度も受注生産品、産業用汎用電気機器ともに増加すると見通している。2017年度の受注生産品(発電用電動機、発電機、大容量変圧器、および電力・産業向けの電気設備を含む)は1兆6,850億円で同比10.1%の2ケタ増、これに対し汎用インバータ、サーボモータ、プログラマブルコントローラなど産業用汎用電気機器は1兆3,860億円で同比4.1%増、その他の重電機器(電気炉、電気溶接機、分電盤など)が7,135億円で同比2.8%の増加となる見通しである。