Driving Digital Transformation in Industry and Cities
産業とシティにおけるデジタル変革を推進

2020年 9月15日(火), 16日(水)東京

業界で、企業で、製造現場でトランスフォーメーションが進行しています。破壊的な新技術や手法が多くの組織で既に活用されています。クラウド、機械学習、エッジコンピューティング、IoT、サイバーセキュリティベストプラクティス、積層造形、拡張現実(AR)、迅速な開発と運用(DevOps)等が新たなビジネスプロセスを可能にし、伝統的な機能的境界を曖昧にしてきています。 

OT, IT & ETチームが、それぞれのスキルと能力を磨きリアルタイムオペレーションを変革しています。変革担当の幹部は、革新し実際の価値を生み出すためにこの機会をとらえようとしています。 Accelerate Industrial and Municipal Transformation

  • 破壊的な技術が如何に既存の製品やプラント、シティを変革して行くか?
  • サイバーセキュリティの脅威は克服できるか?
  • 如何に機械学習やAI、更にはオープンソースソリューションがオペレーションを転換して行くか?
  • デジタル強化された作業者は、どのようにして組織内の知識の喪失を食い止めることができるか?
  • 繋がった製品が如何にアフターサービスにおける機会を創り出せるか?
  • 組織は革新的思考を育成するために如何なるステップを取れるか?

デジタル変革を進める方法は無数にあり、評価すべき多くの技術やサプライヤがあり、進めていく過程では数えきれない数の選択肢があります。
製造、情報システム及びオートメーションに携わる幹部の方々にはこれら最新の動向を知るには見逃せない機会です。今年はコロナウイルス感染対策の一環として、GoToWebinar を活用したオンライン形式で開催いたします。
皆様多数のご参加をお待ちしております。

プログラム (講演 10:00AM 開始)

第1日(9月15日)

10:00 開会 (ARC)
10:05 Session-1: デジタル変革最前線
 

【基調講演1】「住友化学におけるデジタル革新への挑戦
         ~素材・化学産業としてDXとどう向き合うか~」

     住友化学株式会社デジタル革新部 部長 金子  正吾 氏

10:30 【基調講演2】「物流の未来を切り拓く
         ~Logistics Digital Transformation~」

     株式会社豊田自動織機 トヨタ L&F カンパニー理事、CIO 伊藤 寿秀 氏

11:00

「今こそ変革の時 最新デジタルトランスフォーメーションの事例紹介」

     アヴィバ株式会社 カントリーマネージャー 小暮 正樹  氏

11:30

 パネル討論・Q&A

  休憩
14:00 Session-2: オートメーションの最新動向、データ活用とCovid-19 対策
14:00

「将来のオートメーションアーキテクチャ:ソフトウエア化、仮想化をめぐって」

     ARCアドバイザリグループ リサーチディレクタ  デーヴィッド・ハンフリー

「コロナ禍の影響とその先を読む」

     ARCアドバイザリグループ リサーチディレクタ  フローリアン・ギルドナー

14:30

「COVID 19 期における石油・ガス業界のデジタル変革」

     OSIsoft LLC グローバル石油・ガス業界担当プリンシパル
      シンディ・クロウ 氏

15:00

「産業用分析と機械学習:洞察力と影響力を加速度的に増大」(Seeq 社)

     三井情報株式会社デジタルトランスフォーメーションセンター
      マネージャー 久利生 大輔 氏

     アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社テクノロジーパートナー本部
      ストラテジックアライアンスマネジャー製造担当 柳澤 政夫 氏

15:30

「事例で見る、制御システムの可視化における開発・運用動向
              ~ 中央制御室からリモートモニタリング、クラウド運用まで ~」

     株式会社 SL ジャパン 代表取締役社長 羽島 良重 氏

16:00  パネル討論・Q&A

(プログラムは講演テーマ、時間枠構成に変更の可能性がありますのでご了承ください)

第2日(9月16日)

10:00 Session-3: スマートファクトリ1
10:00 【基調講演3】「2030年連続生産システム『 iFactory 』実装へのロードマップ」

     株式会社高砂ケミカル 会長 齊藤 隆夫 氏

10:30

「統合開発環境を実現する次世代ロボットコントローラ」

     株式会社デンソーウェーブ FA・ロボット事業部
      ソリューションビジネス推進部部長 澤田  洋祐 氏

11:00

「モジュール・タイプ・パッケージ(MTP): 規模の拡大でなく台数の増設へ」

     ARCアドバイザリグループ リサーチディレクタ  デーヴィッド・ハンフリー

「オープン・プロセス・オートメーション・フォーラム(OPAF)に関する更新情報」

     ARCアドバイザリグループ リサーチディレクタ  ハリー・フォーブス

11:30

 パネル討論・Q&A

  休憩
14:00 Session-4: スマートファクトリ2
14:00

YOKOGAWAワークショップ(1)
「工場エンジニアが語るYOKOGAWAで実現したデジタルトランスフォーメーション
  ~自社工場での課題に取り組む実体験を紹介~」

     横河マニュファクチャリング株式会社
      生産技術本部技術開発部マネージャ 遠藤   真 氏

14:30

YOKOGAWAワークショップ(2)
「変化に追従できるモノづくりの新機軸 
  ~生産の4要素(設備、工程、原料、人)視点のカイゼン~」

     横河ソリューションサービス株式会社ソリューションビジネス本部
     コネクテッドインダストリーズビジネス開拓センター長 佐藤  恵二 氏

15:00

「産業用データの精製:デジタル生産の新たな収益源として(但し高信頼データに基づくという評価条件のもとに)」

     アプロテック,  ロシア 経営最高責任者 アンドレイ・スヴォロフ 氏

15:30  パネル討論・Q&A

 

講演者・講演概要紹介    

(敬称略、順不同)

 

金子 正吾(Shogo Kaneko), 住友化学株式会社 デジタル革新部 部長

Uwe Grundmann【講演者紹介】金子正吾氏は2003年、住友化学入社。大学専攻は化学工学、博士(工学)。入社以来、13年に渡りプロセスエンジニアとして製造技術、プロセス開発に従事。2016年より3年間、本社生産技術部にて工場生産部門におけるデジタル革新(スマートファクトリー)を企画推進。2019年より現職にてデータサイエンスの普及定着に向けた取組みと全社のDXを推進。

【講演要旨】 住友化学は、中期経営計画の重点テーマとして「デジタル革新(DX)」を掲げ、将来の目指す姿を描くとともに、IoT, BigData, AI, Robotなどのデジタル技術をコンセプト検証~実装~本格展開のサイクルを回しながら、現場へ普及・定着させる取組みとデジタル技術を利活用できる人材の育成に取組んでいる。DX実現に向けた戦略および取組みの具体事例を紹介する。

 

伊藤 寿秀(Toshihide Itoh), 株式会社豊田自動織機 トヨタ L&F カンパニー理事、CIO

Toshihide Itoh【講演者紹介】 伊藤寿秀氏は、前職を経て1992年株式会社豊田自動織機に入社、物流システム技術・システムエンジニアリング、先行技術開発、フォークリフト技術部長を担当し、現在トヨタL&Fカンパニーにてトヨタマテリアルハンドリンググループ(TMHG)CIOなどを担当、フォークリフトを中心としたIoT、AIや自動化技術等のDXを推進し、ロジスティクスソリューションのグローバルビジネス拡大に取り組んでいる。

【講演要旨】 顧客が直面する、e-コマース拡大等の最近の物流動向、労働人口減少に伴う自動化ニーズに加え、コロナ感染防止のためのテレワーク・在宅勤務の拡大によるさらなる物流量の増加、非接触型社会への流れの加速に伴う営業・サービス等を含めた仕組みの変革、バーチャルとリアルの最適な運用と現地現物のあり方、などを踏まえ、顧客の物流の未来がどうあるべきか、フォークリフトや自動搬送システムを活用して何が実現出来るか、総合物流メーカとして取組むロジスティクス・デジタルトランスフォーメーションを、有事のDXを含めた視点で紹介する。

 

齊藤 隆夫(Takao Saito), 株式会社高砂ケミカル 会長

Takao Saito【講演者紹介】 齊藤隆夫氏は、1985年3月明治薬科大学修士課程卒業。同年4月高砂香料工業 ㈱に入社、不斉合成触媒の開発に従事。1996年SEGPHOS触媒を開発し、2002年モレキュラーキラリティアワードを受賞。同年、大阪大学博士(工学)を拝受。2001年ファインケミカル研究所・部長、2006年執行役員ファインケミカル事業本部長、2012年同グループ会社・㈱ 高砂ケミカル専務取締役・技術統括本部長に就き、連続フロー合成に従事。2015年7月同社代表取締役社長(高砂香料工業 ㈱ フェロー兼任)に就任。2016年3月より精密合成フローコンソーシアム(FlowST)幹事、2018年4月よりNEDO戦略的省エネルギー技術革新PG・技術開発責任者、2019年4月㈱ iFactoryを設立、代表取締役に就任。2019年7月㈱ 高砂ケミカル会長に就任し、現在に至る。

【講演要旨】 少子高齢化、労働人口減少、様々なリスクを抱える日本、従来型の生産モデルは既に崩壊している。2030年までには、労働人口減少に耐えうる「新たなる生産様式」の実用化が必要である。それらの課題解決を目指し、NEDO事業「連続生産システムiFactoryの開発」を始動した。本講演では、異業種連携による連続生産実装への取り組みを紹介する。

 

澤田 洋祐(Yosuke Sawada), 株式会社デンソーウェーブ FA・ロボット事業部 ソリューションビジネス推進部部長

Yosuke Sawada【講演者紹介】 澤田洋祐氏は、1985年に日本電装株式会社(現:株式会社デンソー)に入社。1992年に産業用ロボットの事業化に加わり、ロボット開発、国内営業、カスタマーサポートを経て、2004年よりDENSO EUROPE B.V.に赴任し、デンソーロボットの欧州拡販体制を構築。2011年より株式会社デンソーウェーブ にてロボットの商品企画とカスタマーサポートを担当。

【講演要旨】 次世代ロボットコントローラは、従来のオールインワンコントローラ(CPUとドライバの一体構造)から,産業用PCとドライバに分断し,産業用PCにロボットのファームウェアを搭載した新しいコンセプトのコントローラである。このコントローラの特徴は,「オープン性」,「選択性」,「拡張性」の高さにある。この発表では,「オープン」を追求し続ける理由をご紹介する。

 

 

デーヴィッド・ハンフリー(David Humphrey), ARC アドバイザリグループ リサーチ・ディレクタ

David Humphrey【講演者紹介】 デーヴィッド・ハンフリーは欧州ARC のアナリストチームのメンバーで、ドイツのミュンヘンを拠点に活動している。彼はARC のハイブリッド製造、パッケージング、および産業ネットワークチームのメンバーである。自動車から梱包・包装に至るまでの領域の制御システムの特定、設計、プログラミングや、PLC、HMI ハード・ソフト、産業用ネットワーク、ドライブ、モーション制御を含むプロジェクトの実装展開を含む、産業オートメーション領域で25年以上の経験がある。ARC 入社前は、ロックウェル・オートメーションのドイツのミュンヘンオフィスでオートメーションソリューションのエリアマネージャを務めていた。さらに、彼は米国のレイセオンとターミフレックスでの経歴がある。

【講演要旨】 発表(1)「将来のオートメーションアーキテクチャ:ソフトウエア化、仮想化をめぐって」  オートメーション化に対する最新の情報技術(IT)の影響の高まりを過小評価することはできない。従来のピラミッド構造型のハードウエアをベースとするオートメーションアーキテクチャは、IT の影響下で十分に統合的なソフトウエア環境で統合的なソフトウエア環境において実行されるソリューションへと移行しつつある。これまでこの役割を限定的に果たしてきたのが、ソフトPLC とイーサネットであった。しかし今日では、仮想化とエッジコンピューティングが、ピラミッド型のオートメーション構造を崩し、新たなアーキテクチャは(最終的に)分散型オートメーションを実現する方向に向かいつつある。この発表では、これらの将来のオートメーションアーキテクチャの開発動向を検証し、仮想化のメリットとデメリットを比較議論する

発表(2)「モジュール・タイプ・パッケージ(MTP): 規模の拡大でなく台数の増設へ」 モジュール構成(modularity)の概念は数十年来の議論のテーマであり、欧州プロセス企業は現在、モジュール・タイプ・パッケージ(MTP)の標準化とモジュールシステムの開発に期待を寄せている。プロセスモジュールのサービスを記述するためのMTP 標準は未完成ながら、概念の確立では十分に前進が見られ、パッケージ単位を産業規模のプラントに統合し、モジュール式パイロットプラントの運用が始まっている。 MTP は、プロセス技術、機械的構造、オートメーション技術をモジュール化することにより、プロセスユーザ企業が生産の柔軟性を高めるのに役立つ。MTP には、プロセスモジュールの自動化に関するベンダ非依存の機能的な記述が含まれている。MTP を生産プラントのプロセス制御エンジニアリングにインポートすることにより、モジュールは製品プロセスに簡単に統合可能である。この発表では、エンジニアリングコストの削減から統合の大幅な簡素化に至るまで、プロセス処理ユニットのモジュール構成の利点を探る。MTP は、とりわけ、プロトタイプの生産から完全な実生産に移行するときに役立つ。MTP を使用すると、プロセスをスケールアップ(規模拡大)する代わりに、標準化されたモジュラー処理ユニットを追加するだけで容量を「増やす」ことが可能になる。これの潜在的な利点の追求は、未だ緒に就いたばかりの段階である。

 

ハリー・フォーブス(Harry Forbes), ARC アドバイザリグループ リサーチ・ディレクタ

Harry Forbes【講演者紹介】 ハリー・フォーブスは、産業ネットワークと電力業界の分野でARC の研究をリードしている。また、ExxonMobilとThe Open Group が主導する新たな「オープン・プロセス・オートメーション(OPA)」イニシアチブの担当アナリストでもある。ハリーはまた、DCS および産業用モノのインターネット(IIoT)におけるARC の研究もカバー領域としている。ハリーは、オートメーション、発電、エネルギ管理、モデリングとシミュレーション、高度制御、最適化の分野において30年の経験がある。 彼は、『Control Design』誌、『Power』誌、『Hydrocarbon Processing』誌のほか、多くの技術会議や業界会議にも寄稿している。 ARCに入社する前は、Simsci-Esscor、Invensys、Foxboro のさまざまなマーケティング、セールス、エンジニアリングのポストを歴任した。 彼はまた、デトロイト・エジソン・カンパニーで化石燃料および原子力発電のパフォーマンス・オートメーション・エンジニアとして働いた経歴を持つ。

【講演要旨】 この発表では、OPAF の起源、範囲、構成について概略を説明する。OPAF は「標準の標準(standard of standards)」を規定しようとしている。これの意味するところは、詳細な参照アーキテクチャを開発するために、多数の既存の、またすでに実用化されている工業標準規格を活用することであり、標準ベースでオープンかつセキュアで相互運用性が確保されたプロセス制御アーキテクチャのビジョンを提供するために、既存の標準では不足で新たな取組みが必要となる場合に限って新標準を作成するところにある。発表では、OPAF の進行状況およびOPAF が取り込みを図っているさまざまな標準との連携を紹介し、OPAF が作業で共同している業界組織・団体の概要、また今後、OPAF とプロセス製造会社の両方に影響を与えることになると思われる新たな標準と新技術の概要にも言及する。

 

フローリアン・ギルドナー(Florian Güldner), ARC アドバイザリグループ リサーチ・ディレクタ

Florian Gueldner【講演者紹介】 フローリアン・ギルドナーはドイツのARC のオフィスに在籍し、ARC のオートメーションチームの一員であり、ヨーロッパの製造事業領域を専門にする。彼の重点分野は、PLC、AC ドライブ、モーションコントロール、およびディスクリートセンサに特に焦点を当てたディスクリート産業分野である。彼は、シーメンスでオートメーション業界領域における経験があり、エネルギ市場領域で強力な経歴を積んでいる。 特に彼はAREVA とドイツと米国で、またE.On Energy での事業経歴も積んでいる。ARC では、経済モデリング、時系列およびビジネスサイクル分析と予測を専門としている。また、戦略的マーケティング、合併・買収領域での仕事を多くこなしている。

【講演要旨】 新型コロナウイルス感染症の蔓延は、製造業に広汎な影響を及ぼしている。このウイルスは中国で発生後は、数カ月で地域内での集団感染からサプライチェーンの寸断、さらに世界的な蔓延の悪夢へと拡大し、この結果各国のGDPはかつてない規模で後退した。設備投資型産業ではさらに影響度が大きく、ダメージの衝撃も深刻となった。今日に至るも、コロナ危機の継続する期間と影響度を予測することは困難であり、このためシナリオベースの手法を使用して、起こりそうな将来の動向を適切に把握する必要がある。この発表では、コロナ危機の全体像の把握から始めて、オートメーション市場におけるさまざまなシナリオを紹介する。また、いくつかの業種ごとの深堀り予測と、ARCの景況指標による最新の市場予測データについて詳しく紹介したい。

 

小暮 正樹(Masaki Kogure), アヴィバ株式会社 カントリーマネージャー

Masaki Kogure【講演者紹介】 小暮正樹氏は、日本においてソフトウエアベンダーのセールスマネージャーとして、ダッソー・システムズ株式会社CATIAブランドセールスのジャパンセールスマネージャー、PTCジャパン株式会社ALM事業部のシニアセールスマネージャー、日本オラクル株式会社 Construction & Engineering Global Business Unit 北アジアのジェネラルマネジャーを経て、2019年よりアヴィバ株式会社のカントリーマネージャーに就任。

【講演要旨】 今、業界全体がニューノーマルへの対応に向け動きだし、多くの企業がデジタルツールやクラウドを活用した新しいオペレーションモデルを模索している。さらにデジタルトランスフォーメーションは加速し、企業内でのチーム連携とコラボレーションに対応する革新的なテクノロジの需要が高まっている。このセッションでは、最新事例として今日の様々な課題を乗り越えたENEL 社のデジタルトランスフォーメーションへの歩みおよび効率的なオペレーションの実現についてご紹介したい。

 

羽島 良重(Yoshie Hashima), 株式会社 SL ジャパン 代表取締役社長

Yoshie Hashima【講演者紹介】 羽島良重氏は、リアルタイムデータのグラフィックな可視化と監視を専門とする米国 SL の日本法人を 1998 年に設立して以来、代表取締役社長を務めている。変電所、浄水場、ゴミ焼却炉、ビルや駅舎、工場、データセンターなど、社会インフラ構築の一端を担うツールの提供で、日本の顧客からの要求仕様をSL-GMS 製品に反映させて一般リリースしており、直近では HTML5 に対応した新しいツールの製品化に携わってきた。U.C. Berkeley から国際基督教大学 (ICU) に編入し、物理化学科新卒で入社した横河ヒューレット・パッカード株式会社での技術職スタートが、計装におけるソフトウェアビジネスを専門とする切っ掛けとなった。

【講演要旨】 1990年代以降、グラフィックな操作画面を持ち合わせた制御システム (DCS/SCADA) は、UNIX から Linux や Windows へ、その開発フレームワークも C/C++ から ActiveX, Java, Microsoft .NET へと移行してきた。そして近年では制御システムの 64 bit 化が進み、さらにクラウド運用を目的とした HTML5 への需要が高まっている。本講演では、プラントにおける運用面コストや要員不足、ニューノーマルにおける対応で最適化が求められる中、中央制御室から遠隔監視、クラウド運用まで、さまざまな制御システムの開発事例から見るその開発と運用動向について、可視化という観点から外部クラウドでリモート運用している画面例(デモ)を交えながら解説する。

 

シンディ・クロウ(Cindy Crow), OSIsoft LLC グローバル石油・ガス業界担当プリンシパル

Cindy Crow【講演者紹介】 シンディ・クロウ氏は、石油&ガス業界の広汎な領域でパフォーマンスと収益性を改善するための情報技術の活用・応用において、35年以上の経験を有している。彼女のキャリアには、シェブロン(Chevron)とモービル石油(Mobil Oil)における掘削、貯油層、運用、プロセス及び設備のエンジニアリングの分野が含まれる。また特殊化学の職歴でも、ベーカー・ペトロライト(Baker Petrolite)とナルコ・ケミカル(Nalco Chemical)において豊富な作業分野での経験がある。6年前にOSIsoft に入社する前は、シュルンベルジェ(Schlumberger)で13年間、4か国のさまざまな職務で生産事業リーダであった。OSIsoftでは、ビッグデータ、クラウド、IoT、AI、機械学習(ML)に注力し、コンテキストインフラストラクチャとしてOSIsoft PI System を使用しつつ、進展するスマートセンサ、ビジネスインテリジェンス(BI)、分析手法の活用に努めている。化学工学の理学士号と国際ビジネスの経営学修士号を取得。

【講演要旨】 石油・ガス業界は、今日のパンデミックに起因する後退局面というこれまでに経験のない変化に直面している。 原油価格は需要と供給のアンバランスの間に急落し、売上高の伸びが縮小する一方、パンデミックにより企業組織は現場の業務を再検討して健康と安全のニーズに対応する必要に迫られ、債務が膨らんだ業界では予算削減している状態である。変化することが唯一の定常状態であるといわれる業界では、運用は継続的に新しい市場の状況と環境に適応する必要があり、それによって生産を最適化し、安全を確保し、最適な坑井/プラント/製油所を実現しなければならない。 運用データは、アジャイル運用、そして最終的には不確実性の中での事業存続の鍵を握っている。この発表では、オクシデンタル・ペトロリウム(Occidental Petroleum)、トランスカナダ(TransCanada)、および MOL の石油精製事業が、どのようにデジタルによる自社変革に取組み、このパンデミックを乗り切るための体制を固めたかをご紹介したい。

 

アンドレイ・スヴォロフ(Andrey Suvorov), アダプティブ・プロダクション・テクノロジー(Adaptive Production Technology)CEO

Andrey Suvorov【講演者紹介】 アンドレイ・スヴォロフ氏は、カスペルスキーとITELMAグループの合弁会社であるアダプティブ・プロダクション・テクノロジー(Adaptive Production Technology; Aprotech)のCEO。専門事業領域特化型サイバー・セキュアIIoTソリューションの設計と開発を専門としている。 2015年以前は、重要インフラ防護事業を管理し、新しいKICS(カスペルスキー・インダストリアル・サイバー・セキュリティ)ソリューションを主として担当した。同氏はその専門的なキャリアの中で、複数のグローバル企業における複雑なソリューション事業の開発と販売に従事してきた。WBS(Warwick Business School、英国)の修士号を取得しており、数学のエンジニアとしての専門分野で学位を授与されている。またFEFU(極東連邦大学)の「アジアでビジネスを行う」講座における「エグゼクティブMBAサイバーセキュリティ」コースの共著者でもある。世界製造フォーラム(World Manufacturing Forum)のエキスパートグループメンバー。 趣味は長距離走。

【講演要旨】 産業分野のデジタル化では、物理的設備と(パブリックまたはプライベートの)柔軟なクラウド網の間の障壁を排除することを想定している。大企業がデジタル変革プログラムを製造分野に導入する際にサイバーリスクの大幅な低減を図ろうとすれば、既存あるいは新規のソースからIIoTプラットフォームに未加工の産業データの大量のストリームを供給するためには、設計段階からのセキュリティ(SecureByDesign)が唯一のOT・IT統合のエッジ部におけるソリューションとなる。従来型の「最上位層」のサイバーセキュリティでは、接続されたスマートな小型デバイスの大規模ネットワークに過大な負荷をかけることになるだろう。事業面では、信頼できる「生の」産業データ(PLC、センサ、トラッカー、ガス分析器など)を、「パフォーマンス・デジタル・ツイン」の重要な部分であるタイムリーな貴重な事業上の意思決定のための新たな情報源として位置付けることができる。技術面では、カスペルスキーとアプロテック(Aprotech)の共同チームが独自の産業用ゲートウェイを発表する。これは、高度な組込み型サイバーセキュリティを備えた商用デバイスで、OPC UA標準とSiemens MindSphereプラットフォームへの接続を完全にサポートしている。

 

遠藤 真(Makoto Endo), 横河マニュファクチャリング株式会社 生産技術本部技術開発部マネージャ

Makoto Endo【講演者紹介】 遠藤真氏は、長野県の駒ケ根にある横河電機の半導体を製造する事業所に籍を置くが、活動範囲は横河電機の国内全工場に対して、横断的な生産技術スタッフとして、最新のIIoT/AI技術導入の実践を進め、品質面・エネルギー面・設備管理面で数多くの改善効果を上げている。

【講演要旨】 横河電機の国内各工場では、自社の商品やノウハウを活用しながら、デジタルトランスフォーメーションの取組みを始めて、すでに数年が経過した。本講演では、横河電機の駒ケ根工場で取組む活動について、製造スタッフである講演者が、実例を中心にその取組みを紹介する。今回は特に講演者自らが直接経験し乗越えてきた、装置で使用する材料に係る課題についてもクローズアップする。これらの経験を踏まえて、歩留り向上・稼働率向上に向けて、データを活用して課題解決していく為の基本的な考え方を独自の視点で考察する。

 

佐藤 恵二(Keiji Sato), 横河ソリューションサービス株式会社 ソリューションビジネス本部コネクテッドインダストリーズビジネス開拓センター長

Keiji Sato【講演者紹介】 佐藤恵二氏は、1990年横河電機に入社。DCSエンジニアリングに従事したのち、運転支援ソフトウエアパッケージExapilotのソフトウエア開発をリードする。近年は、品質工学に基づいた現場改善のためのデータ解析、コンサルタントに従事し、現在は、様々な生産実績情報をベースとするソフトウエアパッケージの開発とその活用による生産改善を推進している。

【講演要旨】 モノづくりを取り巻く環境が大きく変動している。まさにVUCA(変動、不確実、複雑、曖昧)の到来である。この状況を乗り切るためには、“新たなあたり前“を強く意識したモノづくりの変革が必要である。その実現形の1つとして、”Connected Industries” にも謳われている【現場力、カイゼン活動】を軸としたコンセプト/ソリューションを構築した。AI/ML、IIoT、ヒトと融合させ、更には、”すぐ実践“を可能にしたソリューションである。本講演では、コンセプト、方法論、ソリューション、その事例を紹介する。

 

久利生 大輔(Daisuke Kuriu), 三井情報株式会社 デジタルトランスフォーメーションセンター マネージャー

Daisuke Kuriu【講演者紹介】 久利生大輔氏は、ICT を活用した環境・エネルギーデータの管理を行う環境クラウドプロジェクトや設備機器とクラウドを繋ぐゲートウェイの企画等を経験。その後、2016年からは、火力発電所のデジタルツインプロジェクトや船舶設備の遠隔監視等のデジタルトランスフォーメーションの案件を推進。現在は、SEEQ 社とのアライアンスや製造業におけるプロセスデータの効率的な分析を実現するために、AWS プラットフォーム上でのPIsystem 等を活用したデータレイクの構築からSEEQ 等を活用したリアルタイムでのデータコラボレーション、AI を活用した最適化問題への取組みを推進している。

【講演要旨】 プロセス産業のデータ分析は、過去40年間でアナログからヒストリアン、Excel へ、そして現在では高度分析へと進化してきた。機械学習とビッグデータを用いる今日の技術革新は、センサが最初にデジタル化されたころに比べて企業の年間収益を5倍に高めることができる。専門領域の知識を持つ従業員が機械学習機能に容易にアクセスできるようにすれば、その企業は、プラントとネットワークの最適化と収益性を加速するために必要な新しい洞察を生み出すようになる。

 

柳澤 政夫(Masao Yanagisawa), アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 テクノロジーパートナー本部ストラテジックアライアンスマネジャー製造担当

Masao Yanagisawa【講演者紹介】 柳澤政夫氏は、化学メーカーのプロセスエンジニアを経て、IT 業界で製造業向けの営業やマーケティング活動に従事。現在は、AWS の製造業のパートナー企業と共に、データ活用を中心としたDX やIndustry 4.0 の推進の提案に取り組んでいる。

【講演要旨】 パネル討論・Q&A セッションに参加。

 

 

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